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合同会社設立

株式会社と同様に合同会社でも、設立するとき現金以外の財産を出資することができます。
その気になれば、現物だけで会社を設立することも可能です。
出資できるものは、基本的には貸借対照表上に資産として計上できるもの全般です。
具体的に多いのは、自動車、パソコン、事務機などの什器備品、在庫といったところです。
他にも工場や不動産、株式やゴルフ会員権などの有価証券、のれんや特許権など、さまざまなものが認められています。
ただし合資会社とは違い、労務や信用のように金銭で評価できないものを出資することはできません。

個人営業から合同会社を設立する場合、それまでの営業で使っていたものを移行すればよいわけですから、現物出資は自然な流れと言えます。
また手元に現金が少ないとき、資本金の額を大きく見せるのにも役立ちます。
もちろん合同会社は1円からでも設立できますが、社会的な知名度が高くないため、取引先や銀行からの信用を得るには、少しでも資本金の大きいほうが有利です。
そういった場合、この制度が有効です。
もうひとつメリットを挙げると、出資した現物が減価償却できるものであれば、損金算入できるため、節税効果があることです。
ただし耐用年数が残っていなければ意味がありません。
またローンが残っている財産などは、出資には適さないので要注意です。

株式会社の場合、現物出資は変態設立事項とされ、定款に記載しなければなりません。
さらに、現物の価額が妥当かどうか、裁判所の選任する検査役の調査を受けることと定められています。
しかし合同会社には、これらの規定がありません。
定款を作成してから登記するまでの間に、現物を出資すればよいだけです。
つまり合同会社では、出資において現金と現物は区別されていないわけです。
このような点からも、合同会社は現物出資に適していると言えます。

なお、不動産や自動車などを出資したときは、ほかに手続きが必要です。
これらは出資者個人から会社へと、所有権の移転が行なわれたことになります。
したがって、土地や建物であれば、所有権移転登記をしなければなりません。
このとき登録免許税がかかりますし、取得した会社には不動産取得税、出資した個人には譲渡所得税がかかる場合があります。
自動車であれば、名義変更手続きが必要で、会社には自動車取得税がかかります。
ただし、これらの手続きは現実には省略されていることが多く、帳簿に載っていれば移転されたと見なされるようです。